体の構造が違う以上男性には男性の、女性には女性の事情があります。
それは妊活でも同じことで、
男性だからこそ気を付けておきたい事もあるのです。
目次
下半身を締め付ける服装は体内の精子に悪影響?
意外と思われるかもしれませんが、男性にとって下半身を締め付ける服装は良くありません。
例えばブリーフやボクサーパンツ、ぴっちりとしたジーパンなどの締め付ける物を履くと精子を作る睾丸に変な力が加わるので、良いわけがありません。
それに血流も悪くなり、栄養を上手く精巣に送ることが出来ない事にもなります。
また気を付けたいのが、ズボンのポケットですね。
ものをたくさん入れれば、同じように圧迫される恐れがありますし、携帯電話を入れているとその電磁波にさらされることになります。
実際、電磁波が精子の質を落とすという研究結果も、あるのだそうです。
妊活中のタバコや過度なアルコールは控えて
健康の天敵のように扱われるタバコは、やはり妊活にもふさわしくありません。
タバコのニコチンは血流を悪くしてしまい、血流が悪くなると勃起障害にもなりかねません。
それに、タバコを吸うことで生まれる活性酸素は、精子の質を落としてしまいます。
お酒はタバコほど、神経質になる必要はなく、適度であれば問題ないとされます。
しかし、アルコールを摂取すると、奇形精子や勃起力の低下、精子の運動率の低下を招くのだそうです。
付き合いで飲む機会が多い人もいるかもしれませんが、飲酒は最低限で済むように対策を立てておくと良いでしょう。
男性の精巣は高温が天敵!
睾丸は冷やした方が良い、と言う話は聞いたことがあるかもしれませんね。
日本人の体温は大体36度台ですが、精巣の機能を保つには35度前後が理想だとされています。
精巣の機能が働かなければ、精子は作られず、妊娠にも至りません。
そのため好きだという人も多いと思いますが、熱いお風呂やサウナは、妊活中には控えておくようにしてください。
それから気を付けておきたいのが、ノートパソコンを膝の上において使うことです。
パソコンの熱に加えて電磁波も出ますので、使うときにはテーブルや机において使いましょう。
まずは出来るところから
いきなり禁酒や禁煙をするのは、難しいかもしれません。仕事上仕方なく飲酒と言うのもあるでしょう。ですが、出来る事もあるはずですから、小さなことでもやってみるようにしてください。
すぐできる男性妊活とは!?
妊活は女性だけのものではないといっても、男性は何をしていいのかもわからないという事ないでしょうか。
ゆっくり男性の妊活について調べている暇もない人のために、すぐにできる男性の妊活の方法について、まとめてみました。
まずは食事の習慣を見直す
妊活と言っても別に難しい事をするわけではありません。基本的には、健康な体作りをしておけばいいのです。
そのため、第一に健康の基本となる食生活を見直してみましょう。
日々の食事が体を作るという事は、当然子供の元となる精子も同様です。
男性が自由にできる食事と言うと、昼食くらいになるかもしれませんが、脂っこいものばかりを食べていたり、偏った食事をしたりしてはいけません。
男性が摂取しておきたい栄養素は、タンパク質、精子形成にかかわる亜鉛、精子の老化や染色体異常を防ぐビタミン類ですね。
普段の食事を見返してみて、足りないと感じるところはサプリメントで摂るものもいいでしょう。
妊活を初めて、奥さんが朝晩の食事の栄養バランスを考えてくれている中、昼食にがっつり油ものばかりを食べて、台無しにすることだけは避けましょう。
適度な運動を心がける
デスクワークだという人も多く、運動不足の人も多いでしょう。
運動不足や疲労がたまると血流が悪くなります。
このような状態のままにしておくと精巣の血流も低下し、精子を作り出す機能にも悪影響を及ぼすのです。
そのため適度な運動で、運動不足とストレスを解消できれば、妊娠の可能性を高めることが出来るでしょう。
男性の場合、筋肉を鍛えることで、男性ホルモンの分泌を増やすこともできますから、筋トレもおすすめです。
ただし、激しい運動をすると今度は活性酸素が体に溜まり、細胞を傷つけてしまいます。
過ぎたるは猶及ばざるが如しと言う言葉もあるように、「適度」を意識して運動してください。
まずは日常の中で、歩く距離を少し増やしてみるところから始めてみるといいでしょう。
病院で検査をする
残念ながら、どれだけ健康に良いと言われる生活をしても、効果が出ない可能性はあります。
夫婦揃って身体には気を遣っているのに子供が出来ないというときには、変に考えすぎる前に病院で検査してみてください。
例え自然妊娠が無理だと言われたとしても、病院ならば妊娠できる可能性はあります。
それに子供を妊娠する確率は、健康であっても3割無いと言われていますから、運が悪かっただけという事もあり得ます。
異常がなかったとしても、病院で診察してもらえれば、安心材料になるでしょう。
男性も積極的になることが大切
男性の妊活には、妊娠できるようにと言うものに加えて、女性ばかりに負担をかけないという意味合いもあります。夫婦仲を維持するためにも、男性も積極的になりましょう。
男性不妊を詳しく見てみよう
男性でも陥るのが不妊です。
しかし不妊は女性の方に問題がある、という考えも強く男性不妊について無関心だった人もいるのではないでしょうか。
そこで男性不妊にはどのようなものがあるのか、いくつかまとめてみましたので興味があれば目を通してみてください。
精子の数が少なくなる乏精子症
精液1ml当たりの精子の数が1500万個以下(2000万個以下という話もあります)になると、乏精子症です。
精子を作り出す機能に異常があり、1ml当たりの数に応じて軽度や重度と分けられます。
1500万~1000万個が軽度、1000万~500万個であれば中度、500万個以下であれば重度ですね。
精子の数が少なくなれば、それだけ子宮にたどり着ける数も少なくなりますから、受精する可能性が低くなります。治療法は、軽度であれば薬物療法が使えますし、ホルモン異常だと診断されればホルモン剤を使います。
重度になると顕微授精で、人工的に受精させることになるでしょう。
余談ですが、自然妊娠をしやすいとされている数は、4000万個以上と言われています。
精子が精液に含まれない無精子症はどんな症状?
無精子症には精子が作られていない非閉鎖性と、精子の通り道がふさがってしまい精液に精子が混ざれなくなった閉鎖性の2つがあります。
ちなみに無精子症の8割が非閉鎖性なのだそうです。
閉鎖性の場合、先天的にふさがってしまっているものから後遺症や感染症がその原因と言われ、精子自体は作られているので手術で通り道を作れば自然妊娠も可能になります。
非閉鎖性の場合はとても厄介で、ホルモン異常が原因だと考えられていますが具体的な原因を見つけることは困難です。
そのため妊娠を諦めた方が良い場合も少なくないですが、1つでも精子が見つかれば妊娠の可能性が出てきます。
精子が運動しない精子無力症
精子無力症は、精子の運動率が40%以下・全身運動率が32%以下の状態の事を指します。
普通の運動率は60~80%ですから、通常よりも半分程度運動率が悪いことになりますね。
運動率が悪いと、精子が卵子のところまでたどり着けなくなり、運良くたどり着いたとしても入り込めませんから、受精に至れません。
自然妊娠がしやすいと言われる総運動率が50%と言われていますから、多少運動率が悪い位だと問題なく妊娠できるでしょう。
精子無力症は先天的な原因が多いですが、おたふくかぜや細菌などが原因で後天的にも起こりえます。
また精子無力症は、治療法がありますので、妊娠できないという事はありません。
ほかにも男性不妊の原因
この他にも勃起不全で性行為自体出来ないと男性不妊と言ってもいいでしょう。
なかなか子供が出来ない時には、夫婦で話し合って病院に行くことを検討してみてください。
男性の不妊症の原因と対処方法
妊娠は夫婦がそろっていないとできないように、不妊の原因も女性だけではありません。男性はついつい自分のせいではないと思いがちで、女性にばかり負担を押し付けています。
そうならないように、男性の不妊について、調べてみませんか。
男性不妊症を改善するには?
当然ながら原因によって異なります。例えば先に名前を挙げた精索静脈瘤が進行して不妊になった場合、手術することで治る可能性は高いです。
また、同じく手術で治せる場合として、無精子症の中でも、精子が作られないのではなく、精液に精子を送るためにつながる通路がふさがれているときも挙げられます。
普段から出来る事としては、ありきたりではありますが、食事の改善をして運動をすることですね。
亜鉛が精子を作るという話は聞いたことがあるかもしれませんが、精子の数や質、運動率を高めるようなものを意識して食べるとか、通勤で歩く距離を伸ばしてみるとかでも、効果が期待できる人もいます。
ただし、個人差はありますから、食事改善や運動をしたからと言って、全員が不妊症を解決できるわけではありません。
男性不妊かなと思ったら
年齢にもよるとは思いますが、まずは自分たちで出来る事を試してみてください。
バランスのとれた食事、運動、適度な睡眠などで、健康的な体を作ることで解消される可能性は充分あります。
なかなか今の生活を変えられない時には、サプリメントを使うのが最も手軽でしょう。
それから、健康的な体を作るために、禁煙はしておきたいところです。
しかし、どれだけ頑張っても効果が出ない時もあります。
その時には、精神的に疲れる前に、病院に行くようにしましょう。
まずは夫婦で話し合って
不妊は女性の責任という考えは根強いです。しかし子供は1人では作れず、男性にも原因がある事もあります。まずは夫婦で話し合って、正しい知識を共有しましょう。
男性が妊活中に摂りたいサプリメント
男性と女性とでは、子供を作るために必要になる成分が違うところがあります。
しかし、妊活サプリには女性向けだけど、男性も飲んでいいよと言わんばかりのものがたくさんあります。もちろん男性向けに作られたものもたくさんあります。
では、男性はサプリメントをどうしたらいいと思いますか。
男性が妊活サプリを飲む意味
そもそもサプリメントとは、食事で不足した栄養を補うためのものです。
ですが、1日に必要な栄養を、きっちり食事だけで摂れているという人も少ないのが現実でしょう。
男性が妊活サプリを飲む理由としては、栄養の補助だけではなく、精子の数や質を高めたいというものがあります。
また滞りなく性行為を行えるように、疲労回復や滋養強壮、精力増強も必要です。
ですから、男性が妊活サプリとして摂りたい成分としては、亜鉛があげられます。
またアルギニンやDHA、ルチンと言ったものも、あるといいでしょう。
女性用のサプリメントを飲んでも良いのか
女性用に作られたとしても、サプリメントは食品ですから、男性が飲んではいけないというわけではありません。
実際妊活に欲しい成分として、男女で共通するものも少なくないですから、女性用を飲んだとして男性に全く効果が現れないわけでもありません。
ただし、妊活女性に必要だと言われている葉酸は、男性は女性ほど必要としません。
葉酸が入ったサプリを、推奨量毎日飲んだとしても、過剰摂取になることはありませんが、飲んだところで大きな効果を発揮するわけではありませんから、無駄になるとも取れます。
ただし、奥さんと同じサプリメントを、毎日一緒に飲むことで、男性も一緒に妊活をしているのだと示す事は出来るでしょう。
男性が女性の妊活サプリを飲む意味としては、その意識が最も大きく、逆にそういった意識必要ないと思うのであれば、男性用を飲んだ方がコスパが良いです。
男性は男性向けサプリを飲んだ方が効果的?
当たり前のことを言うようですが、男性用は男性に向けて作られています。
また男性用と女性用とに分けられているという事は、それぞれ必要な成分が違うと示している事でもあります。
つまり、男性は男性用を飲んだ方が、基本的に高い効果を得ることが出来るでしょう。
男性用のサプリの特徴としては、亜鉛を売りにしていることが多い事ですね。マカをメインにしているものも多いですが、そのあたりは女性用とあまり変わらないです。
男性も妊活に参加する
男性が妊活サプリを飲む大きな理由は、その1つに自分も妊活をしているのだと示すことが出来るからです。
それだけでも、女性に対する負担感は減りますから、妊活にとってはプラスになります。
男性は葉酸サプリは必要なの?
妊活は女性だけではなくて、男性も一緒に行った方が良い事です。
その中で葉酸は男性もとった方が良いという話は、度々目にします。
しかしサプリメントを飲んでまで男性は葉酸が必要なのか、調べてみました。
男性と葉酸の関係
男性が1日に必要な葉酸の量は、240μgほどです。
女性も基本的には同じですが、妊娠希望~妊娠初期ではさらに400μgなど必要な葉酸の量が変わることがあります。
しかし、男性はそういった事はありません。
妊活と言う観点から、男性に葉酸が必要な理由として、葉酸不足になると精子の染色体異常の率が20%ほど高まるからだと言われています。
ですから、葉酸が足りていることに越したことはありません。
しかし、日本人の平均葉酸摂取量は250μg前後はありますから、半数以上は葉酸が足りている計算になります。
その他の栄養成分の効果も期待できます
日々の食事の中で葉酸が足りていないのでしたら、サプリを飲んで補うというのも選択肢の1つだと思います。
葉酸不足は健康的な側面からも良くないですから、ぜひ足りるようにしてほしいです。
また多くの葉酸サプリは、葉酸だけではなくて、他にも様々な成分が入っておりその成分の効果も期待できます。
例えば亜鉛や鉄と言ったものは、男女関わらず妊活期は意識して摂りたいものですから、男性が葉酸サプリを飲む時には成分に注目してみるといいでしょう。
それから、なかなか夫側が妊活に取り組んでくれない夫婦も多く、奥さんだけが頑張っているのに成果が出ないという事も珍しくありませんから、そろって妊活をすることで夫婦仲も良くなるでしょう。
ですが、葉酸が足りているというのであれば、無理に葉酸サプリにこだわらず男性向けに作られた別のサプリを飲んだ方が効率は良さそうです。
男性が葉酸サプリを摂取してもいいのか?
妊活期でも推奨量が変わらない男性が、葉酸サプリを飲んでも過剰摂取にならないのかと言う話です。
一般的な葉酸サプリだと、入っている葉酸の量は400μgですが、過剰摂取になる量は900~1000μgですから、全然問題はありません。
正確な計算方法は違うのですが、単純に食事で摂っている葉酸をプラスしても、900μgにも届かないでしょう。
ちなみに推奨量が増えるといっても、男女の葉酸の耐容上限量(過剰摂取になる量)は変わりません。
妊活は女性だけがするものではない
ここで大切なのは、妊活を女性任せにしないことです。
サプリメントを一緒に飲んでも良いですし、食事に気を遣うようにしても良いですし、運動をしても良いです。ですが、奥さんが頑張っている中、夫が何もしないという事にならないようにしてください。