キャリアよりも安い価格で携帯電話を持つことができる格安スマホ。最近では格安SIMを使って、既存のスマホでも安く通話・通信料を抑えることができるようになりました。しかし、良いことはそればかりではなく、特殊詐欺をはじめとするニセ電話詐欺に不正に利用されてしまうことも増えています。

ニセ電話詐欺に使われる背景

振込や還付金詐欺などが代表されるのがニセ電話詐欺。現在はナンバーディスプレイがあり、非通知の電話を不審と感じて出ない人も多くなりました。そのため、適切な番号通知が必要となり、それによって詐欺グループの摘発へ向けて近づけることが予想されていますが、しかしながら、それ故にMVNOが提供する格安スマホが利用されてしまうケースが増えているのです。

MVNOを利用するとなぜ安いのか?

一言で言えば、利用料が安く、固定電話よりも利便性が格段に高いことが理由としてあげられます。
MVNOは仮想移動体通信事業者と呼ばれ、大手通信事業者のキャリアと呼ばれるドコモやKDDIから回線を借りてサービスを提供する方法です。大手キャリアよりも通話・通信料が安く、自分のスタイルに合わせて料金体制を決めることができることから、利用料金が一般的に安く、また、本当に必要な機能に対してのみお金を使うことができます

格安スマホを使った方法は詐欺グループの手口です

安いから詐欺グループに使われていることは否定できませんが、もっと深い事情がそこにはあります。大手キャリアと契約を結ぶときは、店舗に行き身分証明書を確認して行うことになるでしょう。しかし、多くの場合MVNOは無店舗であり、ほとんどインターネットを使ったやりとりで契約を行います。

身分証明書もカメラで撮影したものを送信することから、偽造の証明書を使っていてもなかなか見破ることができません。

また、偽造の証明書も当然空き地などの住宅地を住所にしており、そこに購入した格安スマホやSIMを送らせるようにしています。よってなかなか足が付きにくい状況であり、これらの現状を踏まえて、悪用されてしまうことがあります。

安いメリットがあるが詐欺に巻き込まれる可能性も

格安スマホを利用する側にしてみれば、自分のスタイルに合わせることで安く利用することができます。大手キャリアを利用していたときよりも、3分の1ほど費用を抑えることに成功した人もいるくらいです。

格安スマホは安いメリットがありますが、このようなニセ電話詐欺に巻き込まれる可能性があり、安いメリットの恩恵を受けている人も例外ではありません。

普通に使う分には問題ない

もちろん詐欺グループに属していない方であれば、まったく使う分には問題ありません。しかし巻き込まれる可能性があることには十分気を付けておきましょう。安いというのは裏があり、それを悪用する反社会勢力があることにも関心を持っておくべきです。