格安SIM地方で利用する

携帯電話の電波というと、地方になればなるほど悪くなるイメージが定着しているように感じます。そこで、MVNOではどうなっているのか、地方でも使うことが出来るのかについて調べてみましたので、わかりやすく説明します。

エリアは借りている回線依存

MVNOとは自分で回線を持っていない会社を指しています。
つまり、どこからか回線を借りて、その回線でもって運営をしているわけです。
回線のレンタル元は、ドコモやauといった大手キャリアですから、ドコモならドコモの、auならauのエリアがそのままMVNOにも適応されます。

逆に言えば、キャリアの電波が届きにくいところでは、MVNOも届きにくいです。
電波が良くなることを願って、MVNOに乗り換えるというのは意味がありませんから、認識し直してみてください。

地方の方が通信に有利?

キャリアに対しても言える事ですが、同じエリア内での利用者が少ないほど回線が混雑しにくくなるため、サクサク通信を行うことが出来ます。
都会よりも、地方の方が人が少ないですから、快適にスマートフォンを使えるのです。
しかし、周波数の関係上、人数が同じであれば都会の方が電波が強いです。

また、地方だと車で移動するという人も多いのではないでしょうか。
たいして都会だと電車通勤という人が多いはずです。
つまり、地方の方が、移動中にスマートフォンを触る可能性が少なく、データ容量が少なくて済みます。

通勤電車の中で動画を見ているという人は、データ容量をどんどん使ってしまっているため、10GB必要だという人もいるでしょう。
対して、移動時間にスマホを使わない場合、使うタイミングとしては家で使うか、移動先で使うかになります。
仕事中は大事な連絡以外では使用しないと思いますし、家に帰ったらWi-Fiを使うという人も多いでしょう。

そのため、データ容量が3GBで十分、1GBでも足りるという人もいるのではないでしょうか。
データ容量はそのまま月額に直結しますので、安い格安SIMをより安く使えるのは、地方の生活環境にあると言えるかもしれません。

対応周波数に関する注意点

電波を利用していますから、周波数というものが関わってきます。
MVNOが回線を借りている、ドコモとauにはそれぞれ利用している周波数が複数あり、端末がその周波数に対応していないと通信を行うことが出来ません。
また、対応する周波数が多ければ多いほど、通信は安定することになります。

例えばドコモが利用している周波数は、band1、band3、band19、band21、band28です。
この周波数にはそれぞれ役割があり、日本全国張り巡らされているのは、band1とband19です。
band1は2GHzという高い周波数であるため、通信速度は速いですが、山奥や建物の中など障害物が多いと上手く電波が届きません。

band19は800MHzという、比較的低い周波数であるため、通信速度は多少遅くなるもののband1よりも広い範囲をカバーしています。
極端な話ですが、都会だとband1があれば充分ということもあり得ますが、地方の場合band1に加えてband19も対応していた方が良いということです。
これはドコモの回線を利用しているMVNOすべてに言える話で、auでもまた同じことが言えます。

そのため、地方で格安SIMを利用する場合には、都会よりも対応周波数には気を付けておきたいところです。
ただし、ドコモ回線を利用するMVNOでドコモで購入した端末を利用する場合、その端末は当然ドコモの回線に合わせた周波数を受信しますから、気にすることはありません。

simフリー端末を利用するときには周波数に注意

どんな時に周波数を気にするかと言えば、SIMフリー端末を使うときなどです。
band1は、大体どの端末であっても装備されているため、特に気にする必要はありませんが、band19は標準装備されていないSIMフリー端末も多いです。
もしも、利用ようと考えているのであれば、対応周波数の確認はしっかり行いましょう。