青汁といえば、昔はバラエティー番組の罰ゲームに使われるほど苦く、そして青臭いものです。
美容や健康のために青汁を飲もうと思ったら、それこそ毎日続けないといけませんが、味のせいで続けられない人も多いのではないでしょうか。
そこで、どうやったら青汁をおいしく飲めるのか、そもそも青汁は苦いほうが良いのか調べてみました。

どうして青汁は苦いの?

そもそもどうして青汁は苦いのでしょうか。
野菜から作られているのだから、と言われてしまうと、そうですと答えるしかないのですが、野菜から作られているにしても、苦いですよね。
ここで、青汁ってそんなに苦いものなのかと、疑問に思う人もいるかもしれませんが、その辺りの話もしますので、少しお付き合いください。

青汁が「苦い」「まずい」と言われてきたのは、一つにケールが原因です。
ケールという野菜は聞きなれない人もいると思いますが、野菜の王様といわれるくらい、栄養素が豊富なものです。
ですが、同時にとても苦いのです。だからこそ、ケールをスーパーで見かけることはほとんどないですよね。

ケールの苦味は「スルフォラファン」と呼ばれる成分が原因なのですが、このスルフォラファンは、抗酸化作用に優れているほか、ガン予防効果もある健康のためにはもってこいの成分でもあります。
ですから、ケールの苦みの原因がわかっていても、それが取り除かれることはないわけです。
ケールは良薬は口に苦しという言葉を、体現している野菜だといえるかもしれませんね。

このケールですが、昔はほぼすべての青汁のベースとなる野菜でした。
今でもベースとしては良く使われますし、ケール100%の青汁も販売はされています。
ですが、ケールに代わって「明日葉」や「大麦若葉」が使われることも増えてきました。

この2つの野菜ですが、全く苦くないということはありませんが、ケールと比べるとそうでもないくらいの苦さだと言ってよさそうです。
特に大麦若葉は、青汁にしては苦味が少ないので、苦手だという人でも飲めるかもしれません。
青汁が苦くないと感じていた人は、もちろんケールの苦味を苦にしない人かもしれませんが、大麦若葉の青汁を愛飲しているのかもしれません。

青汁は苦いほうが良いの?

さて、青汁がなぜ苦いのかという話をしてきましたが、やはり青汁は苦いほうが良いものなのでしょうか。
ケールの話を出すのであれば、苦いということはスルフォラファンが豊富に入っているとも言えますから、健康面では大きくプラスになります。
また、青汁に使われる野菜の話もしましたが、やはり栄養素の量で見るとケールが最も多いといえるでしょう。

ですから、とても苦いケールが入っている青汁が、健康には良いといえるかもしれません。
ですが、ケールがすべてを包括してくれているわけでもないです。
例えばカリウムで見た場合、ケールよりも明日葉のほうが含有量が多いですし、鉄分は大麦若葉に軍配が上がります。

それから、明日葉には特有の成分として、カルコンが入っていて、動脈硬化の予防になると言われていますし、大麦若葉に豊富に含まれているSOD酵素は高い抗酸化作用を持っています。
ですから、単純に健康になりたいという面から、青汁を選んだとしても、苦いものが最も良いというわけではありません。

むしろ人によっては、苦いけれど体に良い青汁が、体に合わなかったということもあるでしょう。
それから、青汁は1杯飲んだからといって、健康になるわけでもありません。
毎日続けてこそ、不調が改善されていくものです。

栄養豊富だけれど、苦いから1杯しか飲めなかった青汁よりも、栄養価的には落ちるけれど、飲みやすくて毎日続けられる青汁のほうが、その人にとって良い青汁だと言えます。
もちろん、ケールの苦味が大丈夫で、毎日飲めるという人は、栄養豊富な苦い青汁を飲むのが健康にはいいでしょう。

青汁の苦みや風味を軽くする方法

最近は飲みやすい青汁が増えてきているとはいっても、やっぱり飲みにくいとか、出来れば苦い青汁を飲みたいという人もいるでしょう。
そこで、ちょっとした工夫でできる、青汁の苦みや風味を軽くする方法をご紹介します。

まず水で溶かして飲む場合ですが、溶かすときにたくさんの水で溶かして、薄めてしまってください。
薄くなりますから、当然苦みもましになります。
薄めることのデメリットとしては、相対的に飲む量が増えてしまうことでしょうか。

普段180mlで溶かしていたものを、試しに360mlで溶かした時、360mlすべてのみ切ることができれば、栄養素としても変わらないでしょう。
しかし、360mlで溶かしておきながら、200mlで飲むのをやめてしまえば、栄養素を無駄にしてしまいます。
当たり前の話ですが、気を付けるようにしてください。

それから、作った青汁を冷蔵庫で冷やすというのも、1つの方法です。
冷やすことで、青汁が飲みやすくなるというのは、結構知られている方法ではあります。
なぜ飲みやすくなるかといえば、人間は体温に近いほうが、味を感じやすいからだそうです。

冷やして体温との差を作ることで、味を感じにくくしているわけですね。
飲みやすくなりますが、キンキンに冷えた飲み物を飲み続けるとお腹を壊してしまうように、体にはあまり良くない影響もありますから、体調に合わせて冷やすかどうかを決めるといいかもしれません。
その他、有名なものとしては、牛乳や豆乳で割ってみたり、ヨーグルトに入れてみたりでしょうか。

何かに混ぜても、栄養素的には問題ありませんが、その分お金もかかりますから、出来るだけ水で何とかしたいですね。

最近見かけるフルーツ青汁って苦くないの?

青汁といえば、フルーツ青汁というものを見かけたことがある人も、多いのではないでしょうか。
その名前の通り、野菜のほかにも、フルーツが入っていて飲みやすくなっている青汁です。
それでも、青汁は青汁ですから、苦いのではと考える人もいるのではないでしょうか。

結論から言うと、フルーツ青汁の苦味はかなり抑えられています。
味の評価なので、人によって感じ方が違いますが、薄めた抹茶にフルーツを入れたような感じです。
おいしいかどうかは、飲んだ人次第だとは思いますが、苦味はもちろん青臭さも抑えられていますから、普通の青汁と比べると格段に飲みやすいといえるでしょう。

注意点としては、フルーツが入って甘くなっている分、青汁に入っている糖質も増えていることでしょうか。
青汁は1日に何杯も飲むものではありませんが、飲みやすいからと何杯も飲んでいると、それだけ糖分を摂ることになるわけです。
同じようにフルーツ青汁をアレンジしようと、何かで割るのは良いですが、その時にフルーツジュースなど糖分が高いものと一緒にすると、糖分が高くなってしまう恐れがあります。

青汁の苦味は健康の苦味

青汁の苦みや味などについて話をしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
苦い青汁は、健康に良いものです。毎日飲めるのであれば、それに越したことはないですが、買ってみたはいいものの、苦くて飲めないのはもったいないですよね。
ですから、とにかくい苦いものを選ぶのではなくて、自分が飲めそうだ、続けられそうだというものを選ぶようにしてください。